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分娩前後の母犬へのLALPROBIOME ブラディアイの給与は、微生物の変化を抑え健康な免疫を維持

分娩前後の母犬へのLALPROBIOME ブラディアイの給与は、微生物の変化を抑え健康な免疫を維持

 犬の妊娠期と産後期は合わせて約120日と長く、さまざまな問題とストレスが生じます。生殖、代謝、感情及び行動に関する多くのプロセスが相互作用し、母犬には慢性的なストレスによる心身の疲弊(アロスタティック負荷)が蓄積していきます。妊娠期及び分娩後は、生理や代謝にさまざまな変化が起こります。この時期の母犬の腸内マイクロバイオーム(微生物群集)は、母犬自身と子犬の健康に重要な役割を果たしています。

近年の研究では、分娩前後のストレスが多い時期の母犬にプロバイオティクス酵母(サッカロマイセス セルビシエ ブラディアイCNCM I-1079)を給与すると、分娩前後の糞の微生物構成の変化を抑えるとともに、腸管の免疫反応を適切に維持できることが確認されました(Garrigues et al., 2024)。

母犬へのブラディアイ酵母の給与は、分娩前後の腸管微生物構成の回復力をサポート

本研究では、9品種の中型〜大型犬の雌の成犬36頭を2群に分けました。対照群には通常の総合栄養食(ドライ)を給与し、ブラディアイ酵母給与群には排卵日~分娩後56日までブラディアイ酵母を加えて給与しました。

その結果対照群では、分娩前から分娩日(妊娠56日)にかけて糞中微生物の種の多様性が有意に低下しましたが、ブラディアイ酵母給与群では安定していました。さらにレブセルSB給与群では分娩後の回復も良好で、種の多様性が全体的に上昇していきました(妊娠56日~分娩後28日)。
これらの結果は、ブラディアイ酵母の給与によって、ストレスを受けて変化しがちな分娩前後の腸内微生物構成が素早く元に戻ったことを示しています。

ブラディアイ酵母は腸管免疫の恒常性の維持に役立つ

 

さらに本試験ではブラディアイ酵母給与群では、授乳期の糞便中IgA濃度が高いことが示されました(分娩後28日目)(P =0.020)。

免疫グロブリンA(IgA)は、細菌と結合することで宿主への感染を阻止し、消化管の恒常性維持に重要な役割を果たしています。LALPROBIOME ブラディアイはストレスの多い分娩前後において、健康な腸管免疫反応の維持に貢献していることが分かりました。

参考文献

Garrigues et al., The supplementation of female dogs with live yeast Saccharomyces cerevisiae var. boulardii CNCM I-1079 acts as gut stabilizer at whelping and modulates immunometabolic phenotype of the puppies. Front Nutr. 2024 Apr 12.

投稿日 Mar 13, 2025

LALPROBIOME ブラディアイ消化管の健康
 

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